ひとつの村が消えてしまった話をする
やがてじいちゃんの電話の相手が来た。
俺の見知らぬ女の人で普通のおばちゃんに見えたけど、後から聞いた話では、土地ではかなり有力な霊能力者らしい。
おばちゃんは俺達兄弟を一目見る。
「あら、これは大変な事になっちょるね。ともかくこれを持っときなさい」
そう言ってお札を1枚ずつ渡してくれた。
姿の見えなかったばあちゃんは寝室の準備をしていたらしく、俺達は仏間に泊まる事になった。
仏間は小さな部屋で、1つだけある窓も新聞紙で目張りされていた。
そこには布団が2つと、普段はないテレビ、お菓子などの食料が用意されていた。
じいちゃんは俺達に言う。
「いいか、これからお前達は2人だけで夜を越えなければいかん。その間、じいちゃんもばあちゃんもお前らを呼ぶ事は決してない。いいか、何と言われても、絶対に襖は開けるなよ」
俺の見知らぬ女の人で普通のおばちゃんに見えたけど、後から聞いた話では、土地ではかなり有力な霊能力者らしい。
おばちゃんは俺達兄弟を一目見る。
「あら、これは大変な事になっちょるね。ともかくこれを持っときなさい」
そう言ってお札を1枚ずつ渡してくれた。
姿の見えなかったばあちゃんは寝室の準備をしていたらしく、俺達は仏間に泊まる事になった。
仏間は小さな部屋で、1つだけある窓も新聞紙で目張りされていた。
そこには布団が2つと、普段はないテレビ、お菓子などの食料が用意されていた。
じいちゃんは俺達に言う。
「いいか、これからお前達は2人だけで夜を越えなければいかん。その間、じいちゃんもばあちゃんもお前らを呼ぶ事は決してない。いいか、何と言われても、絶対に襖は開けるなよ」