私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)
記憶のカケラ
久しぶりに来た商店街は少し寂しそうに見える。
人通りが少なくなってるのは気のせい…?
古びたアーケードを抜けて少し歩いて見るけど、やっぱり人が少ない…。
どうして?
確かにまだ暑いけど、それにしてはさびれた印象が強い。一体何が…。
「え?あ…秋奈!?」
ビクッて勝手になる。
突然大声で私を呼んだのはたこ焼き屋いてた、たーちゃんだった。
顎外れるくらい口開けたままで私を見てる。え?
しばらく無言で見つめ合ってたけど、たこ焼きから怪しい煙が上がり始めるのを見て指さした。
「……………」
「たーさん、焦げてる」
「お?おおぅ!?」
瞬の声で我に返った、たーちゃんは大急ぎで温度管理とかをして、パックに詰めてからお店を出て外に出てきた。