私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)

 準備の時間が終わって、みんな部活の時間。

 理紗とはあれから話してない。

 怒ってるみたいだけど、私が怒られてる?

 …もういいや。今これ以上悩みたくない…。

「あ…。秋奈、今日部活来てよ」

「…」

「いいでしょ?いつも永井くんばっかり優先してんだからさ。たまにはこっちにも来てよ」

 なんでいきなり笑った…?

 何もなかったように笑いかけてくる理紗がなんか怖くて勝手に手が震える。

 何を考えてるの…?意味、分からないよ…。

 どうしようか悩んでいるところに肩を掴まれて引っ張られる。

 見上げれば、瞬がいて…。こっちも機嫌が悪そう…。

「行くぞ」

「…」

 カバンまで持たれちゃった…。

 瞬に引きずられていくと、六花もついて来る。振り返ろうとしたけど、瞬が許してくれなくて理紗に返事できなかった…。
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