私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)

「あ、アメリカ~!?」

 お父さんが帰ってきたところで、今日会ったことを書いて説明した。

 お父さんもお母さんもびっくりしてたけど、春ちゃんが1番ビックリしてた…。

 英語ばかりのパンフレットを見て、お父さんは目を回したみたいで、パンフレットをお母さんに押しやってた。

「そ、それで…秋奈はどうしたい?」

「ちょっと、行かせるつもり!?秋奈、ダメよ。行っちゃダメ」

「お前はそうやってすぐ否定するな」

「あなたは行ってもいいって言うの!?アメリカなんて、銃社会よ!?何かあったらどうするの!!」

 お母さんの心配はそっちか…。春ちゃんはびっくりしすぎて口開けたまんまで、お父さんはお母さんの声に耳を塞いでる。

「秋奈、行きたいの?行きたくないんでしょ?」

「だから、勝手に押し付けるな。…秋奈、行きたいなら、行って来い。嫌になったら戻ってきてもいい」

「あなた!!高校も中退するんでしょ!?絶対に嫌よ!!秋奈、すぐに断りなさい」

 ぎゅっと拳を握る。

 顔を上げるとお母さんが必死な顔をしてる。
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