私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)
「え、あ…ごめん」
「いきなり離すな~」
「あはは…」
また2人で段ボールを持ってえっちらおっちら移動する。
それにしても重いし、何入ってるんだろこれ…。
ちゃりじぃちゃんが持って来いって言ってたけど、それにしては重すぎる…。
「何やってんだ、2人して」
「あ、トーマス…」
「…代わるから一回降ろせ。夏樹も」
見かねたらしいトーマスが代わってくれて、思わずため息をつく。
重すぎる…。重いはずなのに、トーマスは一人で抱えてた。バカ力だ。
「どこまで運ぶんだ?」
「ちゃりじぃんとこ…」
「分かった。お前ら店番とかしてろ」
「はぁい」
荷物運びには適さないといやでも痛感するね。
夏と一緒に立ち上がって、忙しそうなお店にそれぞれ向かう。