私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)
「はぁはぁ…秋奈ごめん機嫌直して…」
「イーっだ!!」
「ガキ」
「瞬うるさい」
何分経ったか分からないけど、結構長い間2人とも笑い止めてなかった。
酷い。だって言えない理由が思い浮かばなかったんだもん。
そっぽ向いてると、急に陰ったような気がして顔を上げる。
そしたら、抱きしめられてた。
「な、夏樹!」
「夏?」
「…ほんと、ずっと一緒にいたかったのに…」
「え?」
「夏樹!お前離れ…」
「瞬」
夏の首根っこ掴んで引きはがそうとしてた瞬を止める。
今、離れちゃいけない気がする。
瞬は不満たっぷりの顔で睨んで来たけど、舌打ちして1階に行っちゃった…。