私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)

「ただいま~」

「あら、遅かったのね。…え?」

 っやべ飛んでた!?ここどこだ!?

 てか、マジで家連れてこられたのか…?

「あ、こんばんは」

「瞬桜くん、送って来てくれた…の?」

「あ、あぁはい。まぁ…」

 男の方があいさつする。俺もするべき?

 母親は戸惑ったまま俺を見てくる。

 まぁ、どう考えても不審者だよな。俺…。

「お母さん、この子ね、カツアゲから助けてくれて…」

「え?そうなの?」

「うん」

「…秋奈がお世話になりました」

 なんか母親が頭下げてきた。…じゃねぇだろ!

「え?あ…いえ、こちらこそ…?」

 頭下げたけど、この状況ってなんだよ。

 …って、そう言えば俺、手掴みっぱなしじゃねぇか!

 慌てて離したけど、跡とかになってねぇよな…。

 女の子は血ではっきりついた手形を見つめてた。こわがらねぇの…?
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