私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)
「おねーさん。僕とも遊んでよ!」
目の前に現れた小柄な少年は狂気に歪んだ笑みを浮かべ、殴りかかってくる。
その拳を刀身で受け、力を流す。
流石幹部と言うべきか?…でも。
「ッあ゛ぐ!?」
やはり動きが鈍い。
わき腹に1発入れば、動きがさらに鈍くなる。
腕、足を片方ずつ潰せば、あっけなく床に倒れた。
一瞬構えを解いた瞬間に背後から殴りかかってきた奴に視線を流し、木刀を持ち直して無防備な腹に叩きこむ。
―ッバキ
刃の根元の方から走っていた亀裂が大きく裂ける。
木片を飛び散らせながら飛んで行った刀身は、呆然と立ち尽くしていた男の頭に当たって、男を気絶させた。
これを待っていたかのようにとびかかってくる3人の男に視線を向け、背中の袋から新たな木刀を取り出した勢いで1人潰し、続いてきた2人もそれぞれ顎と脳天に入れ、決める。