私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)
茜色の世界 ???side
…ッチ。
「え?」
「ッ!?」
目の前に群がる男2人に向けて蹴りを放つ。
だが、首を固定されているせいで簡単に避けられる。
2人が避けた直後、首を絞める圧迫感が強くなる。
「…」
目がイッてる。
なら、容赦は無用。
首に回った腕を掴み、がら空きの左側へ肘を入れる。
少し緩んだその隙に逃れ、背負ったままの袋から木刀を取り、足を払い地に伏せさせる。
それでも伸びてきた手に木刀を突き刺した。
「っぎゃぁあああ!!?」
「な…」
煩わしい。この体を縛り付けるものは、全て断ち切る。
木刀を引き抜き、様子を窺うように視線を向けてくる男どもへ見せつけるように赤い先を突き付ける。