私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)
「よう、久しぶりだな」
「ッお前は!!」
瞬時にバイクの人に銃口を向けたリツキ。
だけど、別の場所から聞こえてきた音の直後、その手から拳銃は弾き飛ばされる。
「お~っと、動くんじゃねぇよ。リツキさん?」
「ッ…」
バイクの人の仲間らしい人が打ち破られたシャッターの傍で拳銃を構えている。
何が起こってる…?
バイクの人は、バイクのエンジンを切ってこっちに振り返る。
思わず身構えたけど、肩に手を置かれた。
「トーマス?」
「あいつらは敵じゃねぇよ」
トーマスは視線をバイクの人たちに向けたままだ。
視線を戻すと、バイクの人はリツキを睨みつけてる。
「どうして、てめぇらが!」
「襲撃されてるって聞いたからよ。手柄横取りにな」
「あぁ!?」
リツキに対して、バイクの人たちの態度は余裕そのもの。
一体何者なんだろう…。