カメラ越しの君に



" もしかして、早川先輩と一緒なの? "

桜子はやっぱり勘がいい


「そうなんだよー…やっぱりこわっ」


わたしは自分の言葉と同時に
早川先輩の方を向いた


怖いって言おうとしたんだ
早川先輩のことを、でもわたしは見てしまった気がする

早川先輩は
窓の外をぼんやり、眺めていた


ただ、眺めているんじゃなくて
遠くをずっと遠くの何かを見てる

前髪から見える目は
冷えきっている気がした

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