カメラ越しの君に


「すみま…せん…」


わたしは先輩の腕の下を通り抜けて

ソファの上においたかばんを持って
部室を飛び出した



ーバタンッー

調子に乗って喋るんじゃなかった


扉が冷たく閉まった音が聞こえて

わたしは走った




先輩の寂しそうな目

私を心配してくれた温かい目


それから冷たい目



なにもかもがぐちゃぐちゃになって
わたしはどうしたらいいかわからなかった



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