カメラ越しの君に
わたしは早々と数学につまずいていて
桜子に助けを求める
「はいはい、じゃあこれ終わったら部活行くよ?」
「うん…ありがとう」
桜子は仕方なさそうに、私の前でシャーペンを握った
あれ以来2ヶ月
私は早川先輩と口を聞いていない
部活には桜子に連れられて
毎日のように行っていた
早川先輩も、部活に来ていないわけではなかったけど
部室に入って、私たちを見つけると
黙って奥にあるもうひとつの部屋にこもってしまっていた
まぁ、厳密に言うと
私を見つけると。