今日もキミを想います だって好きだから


「な、何が?」


眩しいくらいの笑顔で言うもんだから、どもってしまう。


「やっと、自分から話してくれた」


「どういうこと?」


やっと自分から話した? 一体どういうことなのかさっぱり分からない。


「いっつもさ、話すときってオレからでしょ? けどさっき、香水してるんだ?って宮下から聞いてくれたから」


「そ、そう言えば… ってなんで私の名前!」


「アハハッ! 家まで来たのに、名前知らないなんてことある?」


「あ…」


「あんたホント面白い!」


また笑い出す。つられて私も笑う。


「そうそう。そんな風にさ、いつも笑ってなよ?」


「いつもは…笑えないよ」














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