夢の続きは隣の部屋で…
「…りかー!のりかー!!」

「!!」

耳元に響き渡る大声で目がさめる。そこには腕を組んで仁王立ちをした悠果が立ていた。

「いくら電話しても出ないから来てみたらー。玄関の鍵、開けっ放しだったよ?もう気をつけないと…拓登に寝込み襲われちゃうぞ~!!」

「きゃー!やめてやめてっ!!」

悠果は寝ている乃里花にまたがると、脇をこちょこちょとくすぐる。寝起きの襲撃に乃里花は身をよじると、慌てて座り込んだ。
悠果も隣に並ぶように座ると、傍に転がっていたぬいぐるみを膝に乗せる。。


「お昼、颯太と一緒に拓登の家にいったんだって?」

「う…うん。オムライス、ご馳走になった」

「えっ!?マジで??オムライス作ってもらったの??」

「そう…だけど。えっ、なに?」

悠果はオムライスの言葉に過剰反応を見せる。その驚き様を見て、乃里花は不思議に思った。

「…いやっ、なんでも、、ない。うん…」

めずらしく悠果から歯切れの悪い言葉が出てくる。
乃里花は頭の中をハテナマークで埋めながら、悠果の顔をのぞきこんだ。

「あっ、そう!!今日の夜なんだけどね!」

突然思い出したかのように、悠果は今日これから行う予定の入学祝いパーティについて話をしはじめた。


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