夢の続きは隣の部屋で…
「すごーい!きれーーい!!」
展望台に着くと、目の前に広がる東京の大パノラマに目が奪われる。乃里花は窓に近づいて外をのぞき込むと、光り輝く都会の美しさにくぎ付けになった。
「どこまでも明るいね、こんな綺麗なの見るの初めてだよ~!」
「良かった、よろこんでくれて」
「ねっ、颯太くんもこっちきてっ!一緒に見よっ!」
そう言って颯太を手招きする。1つの窓を2人で見ようとすると、意外とお互いの距離が近くなった。夢中になって夜景を眺める乃里花の姿を見て、颯太はクスッと笑った。
「乃里花ちゃん、、」
「うん?なに?」
反射的に颯太の顔を見る。思った以上に近づいていた2人の距離に、乃里花の
胸は再び熱をあげる。
「あのさ、俺と付き合わない?」
「えっ…」
「俺の彼女になってくれないかな?」
改めて2度、違う言葉で告白される。
「え、、えっと…」
あまりにも突然の告白に、言葉の理解が追いつかない。
乃里花はなんて返事をしたらいいのか分からず、つい黙り込んでしまった。
「…あー、、返事は今すぐじゃなくていいから。……ほら見てあそこ!床がガラス張りになってる!行ってみよっ」
返事に困る様子を見た颯太は、すかさず話を替えると窓から離れていった。