運命×GAME
☆☆☆

丸山先生の葬儀は純調に進められていた。


さすがに葬儀場までくると生徒たちは神妙な面持ちになり、時折すすり泣きの声が聞こえ始めた。


丸山先生はもういない。


その現実が付きつけられる瞬間だった。


遺影の中の丸山先生はいい笑顔で、それはクラス写真のものだとすぐにわかった。


あたしたち生徒も同じ写真を持っているから。


「丸山先生に、もう会えないんだね」


バスの中では恋の話に夢中になっていた結菜だったけれど、目に涙を浮かべている。


つられてあたしの目にも涙が浮かび、視界が滲んだ。


あたしは丸山先生が亡くなることを知っていた。


それでも、やはりつらかった。


覚悟ができていなかったクラスメートたちは、それ以上の悲しみを背負っているだろう。


焼香が終わり、残りの生徒たちを待っていると聖也が1人でバスに戻って行く姿が見えた。


それはまるで何かから逃げるような足取りで、バスに乗り込んだ聖也は窓際に座るとこめかみを押さえた。


体調が悪いのかもしれない。


そう思ったあたしは、自然と聖也の後を追いかけていたのだった。
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