運命×GAME
☆☆☆

それからあたしと聖也は一睡もせずに朝を迎えていた。


聡さんの死ぬ順番が変わった。


その事実に完全に眠気が吹き飛んでしまったのだ。


隣の部屋の騒がしさも朝まで消えることはなく、7時になると聡さんが部屋に戻って来た。


お酒を飲んだのか顔が赤い。


「よぉ、2人とも、今日も学校だろう?」


「はい、そうです」


聖也が頷く


「朝飯、食っていくだろ?」


「あ、ありがとうございます」


頭をさげてそう言い、あたしは聡さんの番号札を確認した。


昨日3ケタだったのが、今日は4ケタになっている。


あたしは聖也を見て大きく頷いて見せた。


これならきっと大丈夫。


親戚と会話をしたことで、聡さんの自殺願望もどこかへ消えてしまったのだろう。


「さっさと着替えて出て来ないと、遅刻するぞ!」


聡さんにそう言われ、あたしと聖也は「はい!」と、返事をしたのだった。
< 68 / 199 >

この作品をシェア

pagetop