ぼっちな彼女と色魔な幽霊
「えっ?なんで行きたくないの?」
「なんか高校生になったら、部活は適当にするとか言ってたから。中学んとき頑張ってたから、反動じゃない?」と、笑って言った。
描けた、と才伽ちゃんは似顔絵を描いた紙を持って見せた。
わたしより可愛いけど、特徴のないはずのわたしの顔なのに、特徴を掴んだみたいに、どこか似ていた。
「すごいね。わたしこんなのっぺりして特徴ない顔なのに、なんか似てる」
「特徴のない顔って何?」と、口を開けて才伽ちゃんは笑った。
それからすぐ帰ると言った才伽ちゃんだったけど、少しのお喋りをした後、わたしの似顔絵をスキャンして取り込むと、広報誌に貼り付けた。
紹介文は書き上がっていたから、四人並んだ名前を見て改めて委員会に入ったんだなぁと、それだけのことなのに、これから楽しいことがあるんじゃないかなって思っている自分に気づいた。