ぼっちな彼女と色魔な幽霊

「ジャンケンの意味ねーし」と、二嶋くんは才伽ちゃんに言った。

「そうだけど、さっさとこれも終わらせたいじゃん。男達に任せても、可愛いの出来なそうだし」

しおりサイズに切って穴をあけた厚紙、マスキングテープ、花や動物の形を作った色紙をカウンター下の机に散らばらないよう広げた。

バランスや色の配置を気にしながら作業する。

のりづけしながら二嶋くんは、こーいうの苦手だなと言いながらも、シンプルだけど男の子が使うなら丁度いい感じのしおりが出来上がっていく。

わたしはと言うと、いくら広めのカウンターとはいえ三人並ぶと、狭い。

近すぎる二嶋くんとの距離感、間に置いた色紙やマスキングテープを選ぶときに手がぶつからないようにと意識するだけで、ひどく緊張してしまっていた。
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