ぼっちな彼女と色魔な幽霊
「良かったなー。美人先輩に約束とりつけて」
ヨウはベッドの上に腰を落としゆったりしている。
「美人だったでしょ?でしょ?でしょ?本当憧れだったからなー」
「まあ俺はお前くらいでいいけど」
「はっ?」
睨んで身構える。
「なんだよ?」
「いや。そういう発言のあとには何かが起きる気がして」
「なんでだよ」
本気で言ったの?とは訊けなかった。嘘だと言われたくなかったからかもしれない。
ハハハと笑って抱きしめていたクッションに顔をうずめた。
なんか、恥ずかしい。
冗談に決まってる。
うん。あれ?でもお前くらいって……お前が……って言ってくれたほうが嬉しいのにな。
まったく誉めるのも偉そうなんだから。