ぼっちな彼女と色魔な幽霊
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休み時間。
花愛先輩の質問を才伽ちゃんと考えていた。
「まず訊くのは好きな本だよね?後は、どのくらいのペースで本を読んでるかとか?」
確認しながらメモをとる。
「なんかそれだけだと普通だよねー」
「まあ、そうだねー」
「花愛先輩の好みのタイプとか訊いちゃおうか?」と含み笑いをした。
昼休み、二年生の教室で花愛先輩にインタビューをした。(といっても実際はただのQ&Aになったのだけれど)
可愛いのは勿論だけど、才伽ちゃんの考えたおちゃらけた質問にも真面目に答えてくれたから、丁寧なうえ頭の回転も早い人に見えて余計に憧れた。
休み時間と放課後、花愛先輩のインタビューを文章に起こしざっと読み返した。
Q本は月に何冊読んでますか?
『部活で時間があまりとれないので週に一冊くらいですかね』
Q本の魅力とはなんですか?
『本って出会うタイミングで、捉え方も違うから何度読み返しても新しい発見があって面白いです。
そのときどきの新しい自分を見つけたような気持ちにもなれるので、気になる本があれば手にとって開いてほしいなと読書をされない方にもおすすめしたくなる、そんな不思議な魅力がありますね』