ぼっちな彼女と色魔な幽霊

笑うのをやめると「さあな」と、素っ気なく言った。

怒らせたのかな?それともつまんねーこと訊きやがってってがっかりされたのかな?

話題を変えたくなって「てかさ、昨日みたいに話の途中でいなくなるのやめてよね。
びっくりするから普通に」と、明るく言った。

「だったっけ」

「だったでしょ!いつもどこ行ってんの?走ってるだけじゃないでしょ?」

「女んとこ」

「……」

「突っ込めよ」

「あ。幽霊の彼女できたの?」

「……振った俺がなんか寒いな。冗談だ」

「この前見た女の子のところ?」

「はっ?」

「あの子を探してるの?それとももう見つけちゃった?
それか花愛先輩が可愛いからって会いに行っちゃったとか?
それか……それか本当に好きな子のこと思い出して会いに行ってるの?」

「なにどうした急に?」

「気になる」

「はっ?」

「何してるのか気になるんだもん」

「お前には関係ねーよ」と、足早になる。

なんだそれ。

わたしは、着いていけなくて立ち止まった。

やばい。なんだろこれ。泣きそうだ。

やばい。バカみたい。
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