ぼっちな彼女と色魔な幽霊
「ここに人がいたらさ、お前ひとりで喋りながら海の写真撮ってる変態女子高生にしか見えねーよな」と笑ったけど、そんなの関係なかった。
人にどう思われてもいいから、ヨウの為に出来ることをしたかった。
だって消えてからヨウの様子がおかしい。今日なんか特におかしい。いつもより覇気がない。
消えてしまう不安があるのなら、少しでも和らげるように、何かできないかな。
ああもう、帰りにオカルト情報誌でも読んでしまいそうだ。
心霊写真の撮り方なんて胡散臭い企画でも今のわたしなら、迷わず読んで実行するだろう。
「まあいいよ。そのうち思い出す」と、急に冷めた温度で呟いた。