ぼっちな彼女と色魔な幽霊

「もしかして虐めてたんですか?あの絵を描いた人を。だから、あの絵も文化祭に展示できないように隠した。そして、その人はそれが理由で部活に顔を出せなくなってしまったんですか?」

「……幽霊、調べてたんじゃないの?」

部長さんが少し動揺してるのが伝わってきたから、わたしはわざと嘘を吐いた。

「幽霊調べてました。その人はその虐めで自殺したんじゃないですか?だから成仏できなくて幽霊として出るようになってしまったんじゃないですか?」

「何言ってるの? 自殺するわけないじゃない。部活だって、あの絵を隠す前から来なかったんだから、関係ないでしょ? 辞めた理由にならない」

部長さんは言い切って、我に返った。

隠したことを認めてしまったから。

「ごめんなさい。さっきのデタラメです。本当に先輩が隠したか知りたくて……あの、誰が描いたか知ってますよね?」

「ああもう! うるさいなぁ! あの絵を描いた人、そんなに知りたいの? いいよ、教えてあげる」

ひとつ間を置いて「鳥越花愛よ」と、呟いた
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