ぼっちな彼女と色魔な幽霊
「何を根拠に言うんだよ」
ヨウは、鼻で笑った。
「……」
「想像してみろよ。
俺が自分の身体に戻ったって、目を覚ます可能性があるのかわかんねーんだぞ?
ちゃんとした魂のレベルになってるかもよくわかんねーし。
先輩に会いに行ったって思い出せる自信もねーんだよ。
行けるわけねーだろ。
それに……こえーだろ。
失敗してさ、もうこうしてひな子に触れられなくなるかもしれないって思ったら、こえーんだよ」
わたしの頬に優しく触れると見つめた。わたしはそっとその腕に触れ、ゆっくりおろす。
「……やってみないとわからないじゃない」
「……つうかお前は寂しくねーのかよ?
いつも寂しいとか助けてとか言って呼ぶくせに、どうでもいいのかよ。
抱きしめてほしいとか簡単に言うくせにさ」
顎を手のひらで支え、すねた様に地面を見た。
こんな弱気なヨウ、見てられない。
わたしは立ち上がった。