ぼっちな彼女と色魔な幽霊

「どうでもよくない! わたしだって恐いよ!

ヨウが身体に戻ろうとしたら、日頃の行いが悪いから地獄に連れて行かれるんじゃないかなとか。

はたまた気が変わって……色魔だから、可愛い女の幽霊にそそのかされてあの世に行っちゃうんじゃないのかなとか。

悪いこと想像したらね、わたしのほうがいっぱい想像できるよ!

ヨウの想像以上の数、わたし想像できるんだからね。

妄想激しいのなめんな!

でもさ……いいことだって想像できるはずなんだもん。

ひとつくらい、信じて帰ったらいいんだよ!

てっぺんなんだから堂々としてればいいんだよ!」

ヨウは立ち上がって向き合うと、わたしの腕を優しく掴んだ。

「ひな子」

「だって……わたしは、ヨウと大人になりたい」

ヨウの身体をとんっと突き放した。
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