ぼっちな彼女と色魔な幽霊

それにしても、と思う。広報担当のメンバーってこれだけしかいないのかな。

それともただ三人だけが、たまたまここに集まっているだけなのかな。

疑問が湧く。

「ていうか聞いてよ、西宮さん」

才伽ちゃんは、少し身を乗り出した。

「広報担当の正規メンバーこれしかいなくてやり方もよくわかんないのにさ、来週には広報誌の下書き見せろっていうの、竹本」

竹本というのはA組の担任だ。がたいが良くて少し強面の男の先生。どうやら図書委員の先生でもあるらしい。

「無茶いうよねー。あいつ口だけだし、司書の宮崎先生は色々アドバイスしてくれるからいんだけどさー」

「なんで三人だけなの?」

「竹本が修理班の人数増やしたから偏っちゃったんだよね。
本がボロボロなの多いからとか言って。
あ、他にも掲示とか整理とか統計とか色々グループにわけられてるんだ。
一応三年の先輩で広報兼任してやってくれる人もいんだけどさ、そんなに顔だしてこないし」
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