ほんとは優しい私のオオカミ ②
まさか。
瑠奈「はる?」
声のする方に顔を向けた。
そこには、私の恩人で心の支えだった人。
あの、春がいた。
瑠奈「は...る。はる。春!」
震える声で、名前を呼ぶと春も気づいて目を大きく見開いた。
春「瑠奈...お嬢様?」
春だ。春がいる。
瑠奈「春ぅ!」
全力で走って行って、泣きながら春を抱きしめた。
瑠奈「よかった!生きてて。」
春も私をぎゅっと抱きしめた。
春「あなたも...生きててよかった。」
春もなんだか、声が震えていた。