ほんとは優しい私のオオカミ ②



戸惑ったものの、すぐにいつもどおりの龍我になりヘラッと笑った。



龍我「約束は約束だ。君の言うことを1つ聞くよ」



そういって翔を見つめると、翔はふっと笑って



翔「今はいい。そのうち時がきたらな」



龍我「その言い方むかつくねえ。ま、待っているよ」



そして私と翔はゲームを後にした。



しばらく文化祭独特の騒がしい廊下を二人で歩いた。



翔「悪かった」



瑠奈「え?」



ぼそりと翔が口にした。



翔「勝つ自信があったとはいえ、龍我があそこまで強いとは予想外だった。お前を景品あつかいしてしまったこと謝る」



あ...。



翔、気にしてくれていたんだ。



その気持ちが嬉しくて私はふっと笑った。



瑠奈「ううん。翔が勝つって信じてたから」


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