ほんとは優しい私のオオカミ ②




そして本家にあの女が来た。



それから、零様はどんどんおかしくなる。



八雲「あなたが来たからあの方は変わってしまわれた、あなたのせいで」



白い悪魔め。



吐き捨てるように言うと彼女は何とも言えない赤い瞳で見つめた。



その夜、私は初めて零様からおしかりを受けた。




零「僕の瑠奈になんてこと言うんだ。八雲。君だから許すけれど次はないよ」



初めて自分に向けられた悪意に私はまたあの女を恨んだ。




私は仕事に努めた。自分の部下を持つようになり周辺の暴走族や敵対している組に部下を忍び込ませた。



零様と京都に仕事に来ている間は零様は昔のような冷静さを取り戻していた。そんなときにあの女が逃げたと連絡が入った。






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