ほんとは優しい私のオオカミ ②
スっと私のもとから離れた零はメイドの1人に近ずいて無造作に髪を掴み顔を覗き込む。
メイドはガタガタと怯えてる。
零「お前達は僕の所有物。生かすも殺すも僕の自由…余計な事は話さず、物は物らしく静かにしてろ…」
低い声で零は語る。
「はい…」
零の手から離されボサボサになった髪のままメイドは小さな身体を震わせ更に縮こまった。
零「…せっかく瑠奈と2人で気分が良かったのに台無しだよ…」
さらっと前髪をかき揚げながらため息をつく。そして胸元から折りたたみ式のナイフを取り出した。
「ひぃっ」
ナイフの存在に気づいてメイド達が悲鳴をあげる。
零「償ってもらうよ」