ほんとは優しい私のオオカミ ②



瑠奈「やめてっ!!」



私の姿を見た零がすぐに反応したが気づいた時には、腕に赤い線が出来ていた。



零「っ瑠奈ぁ!!!」



うっすら切れた腕から赤い血がポタポタ垂れる。それを抑えながら狼狽える零。



瑠奈「っ…」


零「どうしよう!…瑠奈ぁ!大丈夫!?すぐに手当しよう」



そういうと零が私をグイッと横抱きにし部屋へ急ぐ。



部屋についてベッドに優しく下ろされる。



そして後ろからバタバタと救急箱を抱えながら着いてきたメイドから物をひったくると、零が震える手で手当をしてくれる。



瑠奈「大丈夫…自分でできる」



自分でやろうと手を伸ばすとスっと避けられて、ブンブンと頭を左右に降って拒む零。


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