ほんとは優しい私のオオカミ ②
地下室をでて瑠奈の部屋につく。
ベッドに瑠奈をおろし髪を撫でる。
零「八雲…お前はもう下がれ」
八雲「…」
不満げな顔をしながらも静かに八雲が部屋を出ていく。
瑠奈は目を覚まさない。
零「瑠奈…覚えてる?あの公園でよく待ち合わせをしたね…手を繋いで学校に行くまで君の話を聞くのが楽しかった…」
少し冷たい瑠奈の手をキュッと優しく握る。
握り返してはくれない。
零「覚えてる?…君はバレンタインにウサギのキーホルダーをくれたんだ…それを貰った時どれだけ嬉しかったことか…っ」
瞳に溜まっていた涙が溢れ手を濡らす。
零「あの公園でずっと待っていた…晴れの日も雨の日も君が来てくれるのを待ってたんだ…」