ほんとは優しい私のオオカミ ②
零「どうして…。どうしてよ。瑠奈。」
瑠奈「零…」
カランッ
零が私の姿を見て持っていた刀を落とした。
酷く傷ついた様子で目には涙をたくさん溜め込んで今にも零れ落ちてしまいそう。
翔「瑠奈…」
瑠奈「翔。大丈夫…」
零に近づくのを止める翔をやんわりと制した。
零「どうして他の人ばっかり見るの…」
瑠奈「うん…」
零「どうして他の人を好きになるの…」
瑠奈「うん…」
零「どうして僕を好きになってくれないのっ」
ためていた涙を流しながら、子供のように、どうしてと問う零。
それを私はただ聞いた。