ほんとは優しい私のオオカミ ②
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【翔side】



翔「ねみい」

優也「翔。眠くてもちゃんと歩いてください」



古くなった倉庫の階段をあがり幹部室へ向かう。


あの抗争の後、黒狼は絶頂期で解散することを選んだ。それに習い火龍の総長である龍我も解散を決意しこの倉庫は使われなくなっていた。



瑠奈がいなくなってから空だけで勉強を見るのは不可能でなんだかんだで俺と蓮は留年し、優也もそれに付き合い今では黒狼幹部は皆高校三年生と同級生になった。



今日は高校の卒業式。



ガチャっ



久しぶりの幹部室は少し寂しげだったがすぐにそれも振り払われる。



隼人「おいっ!空!俺の制服にジュースこぼしてんじゃねーよ!」

空「知らないよ!勝手に人のせいにしないでよねっ」



すぐに隼人と空のうるさい声が聞こえた。


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