ほんとは優しい私のオオカミ ②
翔「どういうことだ西田」
どす黒い声を響かせて西田に迫る翔。
静かではあるが相当怒っているのが見て取れた。
西田「聞いていたのでしょう。総長。私はある人の命令でここにいました。でも、それももうすぐ無意味になる」
翔「ある人...。瑠奈に関係あるやつだな」
西田「さあ。それはそのうちわかりますよ。では、私は今日かぎりで黒狼を抜けさせていただきます。本当はそこにいる咲を殺せとの命令でした...」
ちらりとこちらを鋭い目つきでみられ身がすくむ。
そこで私は目を見開いた。翔が私をかばったのだ。
私を背中に隠すようにして西田と対立してくれる翔。