ほんとは優しい私のオオカミ ②
瑠奈の秘密
瑠奈「まずは...そうだな。私の名前は”龍恩寺 瑠奈”」
そこだけ言っただけなのに、はやくも優也が反応した。
優也「龍恩寺...!?まさか」
瑠奈「やっぱりわかるんだね。そう。優也が思っている通りだよ」
蓮「ん?どういうこと?」
蓮はわからないようで、頭にはてなを浮かべている。
優也「龍恩寺家。あらゆる分野で企業を成功し続けている大層な資産家。日本の経済を支える一人ですよ」
蓮「どゆこと?俺むずかしいのわかんないから」
優也「要は、僕や翔の家なんて龍恩寺家にかかれば一握りで社会的に抹消されます」
蓮「...まじかよ」
優也「脱線してしまってすいません瑠奈。でも、龍恩寺家には当主が一人。婚姻されていないご老人で跡取りはいないと伺っています。」
蓮はまたもや、眉間にしわをよせた。
蓮「じゃあ、もしかして...瑠奈は」
瑠奈「そう。私は龍恩寺家の養女なの。私とおじいさまが出会ったのは私が四歳のとき...」