ほんとは優しい私のオオカミ ②

零は16になるとはやくも、組長に任命されて忙しくなった。





それでも私への歪んだ愛情は止めどなく、むしろ溢れる一方だった。





対して16になった私は、この一年間にすっかり疲れてもう何もかもどうでもよかった。





ただ、もうだれかを犠牲にしたくなくてずっと人目を避けてきた。





そのうち零は私に夜を求めるようになった。






暗い部屋で一方的な愛を受け止め続ける日々。





あのころの好きだった零はどこにいってしまったの？





私が零を変えてしまったの？




零「…痛い？大丈夫。すぐよくなるから…瑠奈愛してる」




一粒涙がこぼれた。