ほんとは優しい私のオオカミ ②
それから2年間、私はずっと耐えた。
部屋はだんだん人目から遠ざかり、離れの屋敷で隠れて暮らした。
庭に出てるとたまに春が仕事の合間に遊びに来る。
今日、あったこととか外の世界のこととか沢山知らせてくれる。
零はだいたい夜に帰ってきて朝方仕事に出掛ける。
私の身の回りの世話係は常に変わっていった。
少しでも、私と親しくなったり零の怒りに触れると地獄が待っているのだ。
そんな変わらない日常のある日。
春がやってきて言った。