ほんとは優しい私のオオカミ ②
バンっ
大きな音と同時に生徒会室の扉が開かれる。
ビクリとわたしと右京さんと左京さんが跳ねた。
優也「かける手間が省けましたね」
立っていたのは、翔。
息を切らして急いできたようだ。
瑠奈「翔」
懐かしい名前を呼ぶ。
翔「瑠奈!」
ぎゅうっと強く抱きしめられる。
翔「無事か。西田が、裏切って...悪かった。お前のためを思って行動したはずなのに」
いつも冷静で感情表現があまり得意じゃなくて黒狼の総長で...そんな翔の大きな身体は震えていた。