神様の敷いたレール
「命拾いしたね。私の身体じゃなければ当ててた」

凍るような冷たい目。

背筋がゾッとする。

全身の血液がさーっとひいていくのが感じ取れる。

身体が危険信号を伝えているように感じた。

「す、すみませんでした」

恐怖のあまり敬語になってしまった。

「次は当てるから」

びりびりと伝わる身体の電気信号がさっきのは冗談ではないと伝えている。

「かしこまりました」

恐ろしすぎて敬語から謙譲語にランクアップする。

なんでこいつ・・・この方は俺を知っているんだろう。

知り合いと入れ替わったのだろうか。

そもそも俺は誰の身体と入れ替わったんだろう。
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