神様の敷いたレール
学校の授業は必要出席人数ギリギリに調整し登校。
 ラジオ体操は暗黙のルールで出ないといけないみたいな空気が出ていたが強制とは言われていないので一度もやったことがない。
あまりにも真逆すぎて共感を得ることもあまり罪悪感も感じない。
しかしモモが過去に積み上げた成果を壊してしまったのは事実だ。
過去には戻れないし責任も取れないがせめてもの罪滅ぼしに気休めにしかならないが慰めのひとつでも言うべきだろう。
「俺が言えることではないけれど確かにモモが皆勤賞を貰えない。でもモモは確かに皆勤賞だ。俺の身体で登校したとしてもモモが登校したことに変わりはない。例え皆勤賞は貰えなくてもモモが皆勤なのは事実だ。それでも物足りなく誰かに認めてもらいたいというならば俺がこの先死ぬまでモモが毎日皆勤だということ覚えおく。頑張った証がほしいなら無事無遅刻無欠席できたなら俺が皆勤賞を渡す。それじゃダメか?」
たぶんこんな事では納得できないだろう。
しかし俺の足りない頭とちっぽけな俺の力ではこれが精一杯だ。
モモはぼけーっとした顔で聞いた後、言葉を理解したのか頬を赤く染めながら笑顔で照れくさそうに口を開く。
「うん、絶対だからね。私絶対に皆勤を全うするから。」
あんなに落ち込んでいたのにそれでいいのか。
女の子の気持ちが理解できない。
なんなら男の子の気持ちも理解できないのだが。
案外単純なのは男子だけではなく女子も同じなのかもしれない。
モモが特別単純という可能性もあるが。
とりあえず無事問題は解決されたのでここは閉めとして得意の営業スマイルで応援するとしよう。
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