神様の敷いたレール
これで準備OK、後は首を吊るだけだ。

怖さは全くなかった。

あったのは好奇心と死ぬことができるという希望。

膝を曲げ徐々に体重を掛けながら頸動脈と椎骨動脈を同時に閉塞できるよう顎のラインに合わせてちょっとずつ少しずつ体重を掛けながら縄の位置をずらしていく。

体重を掛けていくほど縄は小さくなっていき首が閉まっていく。
首をいくら絞めていっても苦しくない。
 
気道確保に成功し呼吸には問題がない様だ。
 
縄に強く絞めつけらるほど視界がぼやけていく。

脳への血流の流れが妨げられ意識が遠のいていきそうになっていく。

そこには苦痛や痛みは一切なく気持ちがふわふわと宙に浮いていて思考が停止しつつある中で快感とこのまま全体重をかけると死ねるという確信があった。
< 5 / 50 >

この作品をシェア

pagetop