SECRET×SECRET
「おやすみー」

俺はあれから、シンのおかげでなんとか気分が元に戻り、いつも通り夕飯、風呂などを済ませ、寝ようとした。

気分が元に戻った理由はまぁ…。

シンが一生懸命励ましてくれたからなんだけど。

やっぱシンは良い奴だよな。

なんで俺の中にいるのかあんまわかんねーや。

『わかんなくていーんだよ』

うわっ!
いきなり話しかけんなよ!

『いーじゃん別に。』

だってびっくりするだろ!

『お前だけな。』

いやいや!シンもびっくりするだろ!

『しねーよ。するとしたら』

したら?!

『…秘密だ。』

なんだそれ。
シンは秘密ばっかだよな。
なんか信頼されてないみたいなんですけど…

『ちゃんと信頼してるぜ?お前は1番近くて、でも遠い存在だ。』

1番近くて、でも遠い存在…?
よくわかんねーや。

『ま、わかんなくていんだよ。そのうち教えてやっから。』

約束だぜ?
じゃあ、おやすみ。



シンは、一体俺にどれくらい隠し事があるのか、なぜシンは俺の中にいるのか、俺には全然わからなかった。

いや、本当はわからないといけないのにシンは何も聞くなと言ってくるようで聞くに聞けなかった…

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