SECRET×SECRET
「本屋行くか…」

とにかく、このモヤモヤした気持ちをどうにかしたくて俺は出かけることにした。

『エロ本買いに行くのか?このエロ少年。』

「誰が買うか!!」

『冗談だよ、冗談。んな怒んなって。』

「だってエ…エロ本って!!」

『母さんに聞こえんぞ。』

やべっ!
シンの馬鹿っ!

って、あれ?
いつも通り会話出来てる…
さっきまで不安だったのに…

『俺はお前の中にずっといるし、俺はもう一人のお前。これはいつまでも変わらない事だ。だからそんな悩むことねーよ。』

「シン…。ん、わかった。もう悩まない。俺は…。シンを信じる。」

『そりゃどーも。ほら、本屋行くんだろ?何泣いてんだよ?』

「だって…」

なんか、シンの一言で不安がなくなって安心したら涙が…

男なのに俺、情けないな…

『そーか?泣きたいときに泣かなかったらいつ泣くんだよ。涙こらえる必要なんてねーよ。』

シン…



ありがとう。

いつまでも俺の中にいるって、信じるよ。

『…。』
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