SECRET×SECRET
『悠、起きろよ。』

…何?

『身体返すわ。』

なんで?
まだ7時になんないよ。

『知ってる。けど…。』

けど?

『…やっぱり怖いんだ。今更、奈々に謝ったって…』

そうやって…

そうやってシンはいつまで過去から逃げるつもり!?

俺、シンに諦めさせるために身体を貸したわけじゃない!!

シンに…奈々さんにちゃんと言いたいこと言ってほしくて貸したんだ!

なのに、なんだよそれ!

なんのために俺を利用したんだ?

全部奈々さんのためだろ?!

『悠…。』

シンがそんなに弱い奴だなんて知らなかった。

もういい。

シンが奈々さんを見付けるまで俺はずっと中にいる。

『なっ…。ずっと?!』

ずっと。
家でも、もちろん学校でも。

シンの…馬鹿野郎!!
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