SECRET×SECRET
「ただいまぁー。」

「おかえり。今日は遅かったわね。彼女とデート?」

「ッ母さんまで何言ってんだよ!!」

「までってことは他の誰かにも言われたの?高2にもなって彼女ナシなんて…。寂しいわねぇ…。」

「うっさい!みんなして同じ事言うな!」

俺は顔が真っ赤になりながら部屋へと向かった。

ちなみに俺の家は一軒家で2階建て。

俺の部屋は2階にある。

『彼女ナシの悠くん。ちょっと話し聞いてくんね?』

「無理っ!今めっちゃ気分悪い!」

『…そか。じゃあ今度でいーわ。』

俺達は一つの身体に精神が2つあるわけだから、必ずどちらかしか表に出れない。

普段、お互いの表情なんてあまりわからないんだけど…

この時のシンはなにか、いつもと違う表情をしていた気がした。

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