優しい嘘はいらない

男達の本音


【コンフォルト】

カフェ&ダイニングバー

昔から時たまこうやって優也と飲みにきていたが、久しぶりに訪れたこの店は俺が知っている落ち着いた雰囲気の店ではなくなっていたことに少しがっかりしていた。

店内がザワザワして、店内に流れているミュージックも、よく耳をすまさないと聞こえない。

だが、相変わらず酒は旨いし、料理も美味しいから、まぁ、よしとするかと思っていた。

優也が、席を離れ1人酒を味わっていると、カウンターの奥から女2人の熱い視線にウンザリ。

静かに呑みたくてきたのに…

俺の感じてた予感が的中

女達はこちらにきて一緒に呑まないかと誘ってきた。

面倒だ…

優也がいれば体良くあしらえるのに、つい、本音が出てしまう。

「一緒に呑んでその後どうするつもり?俺にお持ち帰りされたいの?」

真っ赤になる女達。

フッ、図星か。

俺は、自分の容姿を十分に理解している。誰がみてもイケメンっていう奴だ。

昔からこの容姿に騙されていいよってくる女達。

俺のうわべしか見ずに好きだと言ってくる女達。

付き合っても俺をアクセサリーがわりに連れて歩きたがり、優しくないとか、オシャレなお店に連れてけとか文句ばかり。
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