優しい嘘はいらない

気まぐれな優也が声をかけた女。

優也の毒牙にかかってかわいそうに…

あいつは、その場にいた女と気が向いたら体を重ねる。

そして、俺と違うのはその女達と器用に続く。

今日は、静かに呑むんじゃなかったのか?

いつもなら、俺は帰ると言う場面だが、
例の女が気になって合流した。

優也は、物珍しい物を見るような目で観察している。

俺の動作1つ1つに驚いている様子。

そうだろうな…

言い合ったり、俺の方からちょっかいかける事なんて今までなかった。

この女…面白い。

怒った顔も、睨む表情も、真っ赤になっている顔もスッと入り込んで俺を飽きさせない。

笑ったらどんな顔をするんだろう?

優也は、隣の女の心を掴んでいく。

まったく、つい、この間まで学生だった女に手を出すほど困ってないだろう?

俺は、クギをさした。

だが、言葉が悪かったらしい。

例の女がすごい剣幕で怒り、言い合いがヒートアップしていくが、俺はどこかそれを楽しんでいた。

俺らしくない…

わかっているが、彼女との時間は俺をおかしくさせている。

なんだろう?

この胸の奥が熱くなる…感覚。

彼女に触れる度、熱くなる体はオスの本能が働き出している。

ガキなのに…まさかな⁈
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